2011年2月5日土曜日

全盲の写真家 『 感じる写真。。。見えないことを伝える旅 』

『 お~ちゃんの日本縦断無銭飲食の旅~写心展  』 を開催中の、
全盲の写真家 大平啓朗 さんが
 本日、「 H・I・R・O・B・A 」にてトークショーを開催されました!


“ お~ちゃん ”の写真を見られた方は必ずと言っていいほど、
「見えないのにどうやって撮ったんですか?」という同じ質問をされます。
そのような質問に対して“ お~ちゃん ”は「写真は見える人がファインダーを覗いて撮る」
という考えではなく「見えない人の撮る写真、感じて撮る写真」があってよいはずだと感じたそうです。


“ お~ちゃん ”は写真の撮影から、展覧会等に出品する作品の選定まで、すべて一人で
行っています。時には目の見える人が「あそこに3人居るよ」とか教えてくれることがあっても、
お断わりします。“ お~ちゃん ”は被写体の存在を、すべて “音”や“匂い”で想像して“自分で感じたものを撮る”そうです。

また、“ お~ちゃん ”はパナソニック製の音が録音できるカメラを使用していて、
写真を撮影した際は、その時に感じたことを声にしてカメラに録音しておきます。
そして、後でその録音した声を聞き、情景を思い浮かべながら写真の選定をするそうです。

「千と千尋の神隠し」の舞台になった温泉街で
撮影した写真と感じた言葉が一つの作品に。



“ お~ちゃん ”は日本全国を縦断し、そこで感じた風景や出会った人々を撮影する旅をしています。
これは「 見えないという事を伝える 」ための旅だと言います。
「 困っているのは見えない人ではなく、見えてない人と、どうやって接して良いか分からない人ではないか? 」 「 だから自分はホテルや旅館のような宿泊施設は利用せずに、一般の家庭に泊まり、生の障害者を見てもらいたい 」。

最後に会場からの「これからの夢はなんですか?」という質問に
「健常者、障害者とか、関係のない社会を実現したい」とハッキリと答えていらっしゃいました。



全盲の写真家 大平啓朗さんこと、愛称“ お~ちゃん”の第一印象は、
良くとおる声とカラダ全体から感じる太陽のような温かさでした。
現在、彼は函館で健常者や障害者といった隔たりが無く、
音楽や映画を楽しむことが出来る場を作る活動をされています。

全盲の写真家 大平啓朗 さんの写真展

『 お~ちゃんの日本縦断無銭飲食の旅~写心展  』
は、2月15日(火)まで
旭川まちなか交流館2階「H・I・R・O・B・A」にて開催中!
※土、日、祝日は休館となりますのでご注意ください。







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